SaaSプラン導入手順

ファンブライトIoTサービス「SaaSプラン」の導入手順です。

IoTゲートウェイ機器として「Raspberry Pi 2 Model B」を使う事を想定した手順です。

enocean-raspberrypi-fanbright-saas

Linuxの操作スキルがあれば、簡単に Raspberry Pi で 無線センサーEnOceanを使う事ができます。

plan1-flow

 

1.今回の目的

今回は、無線センサーEnOceanの「ドア開閉センサー」を生活導線上にあるドアに設置し、ドアの開閉状態を可視化できるようにします。

stm429j-open-closed

 

2.機器の入手

まずは、必要なハードウェア類を入手します。

EnOceanを利用する上で必要となる構成の概要は下記のようになります。

構成 説明 利用機器
EnOceanセンサー 電池が不要、かつ、配線が不要なセンサー 今回はドアの開閉センサー「STM429J」を利用
EnOcean受信モジュール EnOceanセンサーから無線送信されるデータを受信するモジュール 今回はUSBドングル「USB400J」を利用
ゲートウェイ機器 EnOcean受信モジュールとEthernetを接続するゲートウェイ機器 今回は「Raspberry Pi 2 Model B」を利用

enocean-basic-system

なお、各機器の役割に関する情報は「2. EnOceanを利用するには?」でもご確認いただけます。

以下が必要となるハードウェアです。すべてオンラインで購入できます。

ハードウェア 料金 備考
Raspberry Pi 本体 約5,400円 Raspberry Pi 2 Model B
microSD 約1,000円 8GB
Raspberry Pi 用ケース 約1,000円 Raspberry Pi 2 Model B 用 ファン付
USB ACアダプター 約1,000円 5V/2Aだと余裕あり
USBケーブル 約500円 1.2m 超スリムタイプ
LANケーブル 約1,000円 写真では巻き取り式
EnOcean 受信モジュール 約3,780円 USB400J
EnOcean マグネットセンサー 約3,780円 STM429J 
EnOceanマグネットセンサー用ケース 約4,800円 CS-ENCASE-TEMP/MAG、CS-ENOCEAN-MAG-01

なお、Raspberry Pi のセットアップ時には、別途 HDMIモニターとUSBキーボードが必要になります。

購入した機器一式は以下になります。

enocean-raspberrypi-set

Raspberry Pi 2 Model B は、ファン付のケースに入れています。microSDカードは装着してあります。実際はヒートシンクも付けているのですが、ファンがあればヒートシンクは無くても良いです。

 

3.Raspberry Pi セットアップ

まずは、作業用のWindows端末で、microSDカードに Raspberry Pi 用のOSを書き込みます。

今回は、Raspbian WHEEZYのZIPファイルを、Download Raspbian for Raspberry Pi ページからダウンロードします。ダウンロードしたZIPファイルを解凍すると「2015-05-05-raspbian-wheezy.img」ファイルを取り出せます。

microSDカードにRaspbianイメージファイルを書き込む為に「DD for Windows」を使います。DDWin.exeを「管理者として実行」で起動し、イメージファイルをmicroSDカードに書き込みます。

raspbian-dd-for-windows

Raspbianイメージを書き込んだmicroSDカードを Raspberry Pi 2 Model B の microSDスロットに差し込み、HDMIモニターとUSBキーボードを接続後、Raspberry Pi を起動させます。

Raspberry Pi が起動したら、デフォルトで用意されている「pi」アカウントでログインし、「$ sudo raspi-config」コマンドで「1 Expand Filesystem」や「4 Internationalisation Options」等の設定を必要に応じて行います。

raspi-config

設定が終わったら、「Finish」ボタンを押下し、Raspberry Pi を再起動します。

次に、Raspberry Pi 2 Model B からインターネットに接続ができるように、Raspberry Pi のネットワーク設定を行ってください。なお、IPアドレスの割り当ては、今後リモートからSSHでアクセスする事を想定すると、DHCPではなく固定IPアドレスを割り当ててください。

詳細は割愛しますが、ここでは最終的にRaspberry Pi からインターネットに接続できるようになればOKです。

 

4.EnOcean受信モジュールの接続

EnOcean受信モジュール「USB400J」をRaspberry Pi のUSBポートに接続します。(もちろん、Raspberry Pi の電源を入れる前にUSB400Jを接続しておいても問題ありません。)

Linuxコマンドの「lsusb」コマンドで、USB400JがOSに認識されている事を確認します。以下の「Future Technology Devices International, Ltd FT232 USB-Serial (UART) IC」が表示されれば、USB400Jが認識されています。

pi@raspberrypi ~ $ lsusb
Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Standard Microsystems Corp.
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Standard Microsystems Corp.
Bus 001 Device 005: ID 0403:6001 Future Technology Devices International, Ltd FT232 USB-Serial (UART) IC
pi@raspberrypi ~ $

次に、dmesgコマンドの出力結果で、USB400Jがどのデバイスで認識されたか確認します。

pi@raspberrypi ~ $ dmesg
(省略)
[ 1554.414446] usb 1-1.4: new full-speed USB device number 5 using dwc_otg
[ 1554.546046] usb 1-1.4: New USB device found, idVendor=0403, idProduct=6001
[ 1554.546072] usb 1-1.4: New USB device strings: Mfr=1, Product=2, SerialNumber=3
[ 1554.546090] usb 1-1.4: Product: EnOcean USB 400J DA
[ 1554.546107] usb 1-1.4: Manufacturer: EnOcean GmbH
[ 1554.546123] usb 1-1.4: SerialNumber: FTXII6VG
[ 1554.589333] usbcore: registered new interface driver usbserial
[ 1554.589491] usbcore: registered new interface driver usbserial_generic
[ 1554.589621] usbserial: USB Serial support registered for generic
[ 1554.600591] usbcore: registered new interface driver ftdi_sio
[ 1554.600769] usbserial: USB Serial support registered for FTDI USB Serial Device
[ 1554.601107] ftdi_sio 1-1.4:1.0: FTDI USB Serial Device converter detected
[ 1554.601339] usb 1-1.4: Detected FT232RL
[ 1554.602499] usb 1-1.4: FTDI USB Serial Device converter now attached to ttyUSB0
pi@raspberrypi ~ $

最終行にある「ttyUSB0」がUSB400Jになります。ここでのデバイスファイルのパスは「/dev/ttyUSB0」になります。USB400Jのデバイスファイルパスはあとで利用しますので、メモしておいてください。

 

5.ファンブライトIoTサービスに登録

ファンブライトIoTサービスの「お申込み」画面から、アカウントを登録いただきます。

Webフォームで仮アカウントを作成後に、URLが記載されたメールが送信されます。

2時間以内にURLにアクセスすると正式アカウントが登録され、Webサービス画面にログインできるようになります。

 

6.登録したアカウントでログイン後に、SaaSプランを選定

作成した正式アカウントで、ログイン画面からWebサイトにログインします。

ログイン後のトップページは以下の画面となります。(画像をクリックすると拡大できます。)

まずは、以下のトップページ画面の赤枠箇所「利用プランとお支払方法」で、「SaaSプラン」を選定してください。

Manual_2_plan

「利用プランの登録」ボタンをクリックすると、SaaSプランが登録されます。

 

7.SaaSプランでのご利用メニューを選定

SaaSプランを登録すると「SaaSプランのご利用メニュー」を選定できるようになります。

Manual_3_saasmenu

利用したいメニューを選択し、「利用メニューの登録」ボタンをクリックすると利用メニューが登録されます。

今回は無料で利用できる「Free」を選択してください。

 

8.IoTゲートウェイ機器に設定する情報を取得

利用メニューの選定後、次は以下の赤枠箇所「EnOcean端末認証キーの登録」ボタンをクリックして「ゲートウェイ認証キー」を生成してください。

Manual_4_gateway_key

以下の赤枠部分、「顧客ID」と生成された「ゲートウェイ認証キー」をメモしておいてください。

Manual_4_id_and_gateway_key

メモした内容は、この後、Raspberry Pi に設置するスクリプトに設定値として利用します。

 

9.Raspberry Pi にプログラムを実装

次に、まずゲートウェイ機器であるRaspberry Pi に設定するプログラムを入手します。

enocean-basic-system-program

このプログラムは、EnOcean受信モジュールからUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)でシリアル通信データを取得し、クラウドへデータをアップするシンプルなプログラムとなります。

そのまま利用できる簡単なサンプルRubyプログラムをGitHubで公開しております。詳細はEnOceanゲートウェイ用プログラムページに記載していますので、参照してプログラムを設置してください。

なお、先ほど取得しメモしておいた顧客IDとゲートウェイ認証キー、USB400Jのデバイスファイルパス(例:/dev/ttyUSB0)は、ここでスクリプトの設定値として利用します。

ここで、プログラムの起動まで実施してください。プログラムを起動すると、EnOceanセンサーが検知した値がRaspberry Pi で受信でき、ファンブライトIoTサービスのクラウドサーバに送信されるようになります。

 

enocean_network_201510

 

10.ファンブライトIoTサービスにEnOceanセンサー登録

次は、ファンブライト IoTサービスサイトにログインし、「EnOceanセンサー登録」画面を表示します。

ログイン後の左メニュー「基本画面」の「EnOcean画面」リンクをクリックすると、EnOcean用画面が表示されます。EnOcean用画面で「EnOceanセンサー登録」リンクをクリックします。

EnOceanSensorAdd

EnOceanセンサー登録画面が表示されます。

Raspberry Pi に接続している USB400J がEnOceanセンサーのテレグラムを受信した時に、以下の赤枠箇所にEnOceanセンサー登録画面へのリンクが表示されます。

EnOceanTelegramCheck

今回利用しているEnOceanマグネットセンサー「STM429J」の場合、次のいずれかの操作をすると画面上にセンサー登録画面へのリンクが表示されます。

  • センサーを機能させた時点(マグネットとSTM429Jを近づけたり離したりした時点)
  • STM429Jに付いている小さな「LRN」ボタンを押下した時点(STM429Jに付いているボタンを、ケース横の穴から針金などで押下できます。STM429Jを傷つけないように注意してください。)
  • HeartBeatのテレグラムが送信された時点(約20分間ぐらいの間隔でHeartBeatのテレグラムが自動送信されます。)

以下のようにリンクが表示された際には、クリックしてください。

EnOceanSensorLink

クリック後の画面では、EnOceanセンサーの登録画面が表示されます。

EnOceanSensorAddForm

SensorType で「STM429J」を選択し、センサーの名前や設置場所を登録してください。

 

11.可視化が実現

EnOceanセンサーが登録されると、ファンブライトIoTサービスの各機能を利用できるようになります。

以下は、EnOceanの「状態一覧」画面です。センサーが1つ登録されています。

demo-enocean-list

以下は、ドアが開いている時の画面表示です。(状態がopen、ドアアイコンが開いています。)

demo-enocean-list-open

以下は、ドアが閉じた時の画面表示です。(状態がclosed、ドアアイコンが閉じています。)

demo-enocean-list-closed

次は、EnOceanの「選択センサー」画面です。

demo-enocean-select

以下は、ドアが閉じている時の画面です。

demo-enocean-select-closed

以下は、ドアが開いた時の画面です。

demo-enocean-select-open

これらの機能が、ファンブライトIoTサービス「SaaS」プランの「Free」メニューでご利用できます。

過去24時間までのセンサー状態を、(小さい)グラフやデータ表示(ページネーション)で確認できます。

 

12.もっと有効にEnOceanセンサーを使いたい場合

今回は、SaaSプランの「Free」メニューを利用して、EnOceanを活用する方法をご紹介しました。

有料メニューである「Start」「Basic」「Standard」「Plus」メニューを利用すると、以下のような多くの機能を利用できるようになります。

  • データ参照期間が2年間に増加
  • メール通知機能
  • 期間指定が可能なグラフ機能、CSVダウンロード
  • さまざまなアドオン機能
  • Raspberry Pi などのゲートウェイ機器に実装するプログラムはシンプルなまま

SaaS_Price_201512

 

メニューの変更はいつでも可能です。期間は1ヶ月毎のご契約でご利用可能です。詳細な条件はSaaSプランを参照ください。