当社サービスでは、エナジーハーベスト技術「EnOcean」を活用しています。
このページでは、EnOcean(エンオーシャン)に関する説明を記載しています。
1.EnOceanとは?
1-a.EnOcean概要
EnOcean(エンオーシャン)とは、ドイツで2001年に起業された会社名(EnOcean GmbH)です。
同社は、もともとSIEMENS(シーメンス)で研究されていたエナジーハーベスト技術(環境発電=光や熱、振動などのエネルギーを取得し、電力に変える技術)を実用化するために設立されました。
EnOcean技術の特徴としては、小型ソーラーパネルやスイッチ動作などで得られる様々な微弱エネルギー源から電力を生成し、その電力を用いてセンサーを動作させ、無線通信を行うという点になります。
例えば、以下のような仕組みになります。
- 室内照明の光を電気エネルギーに変換し、センシングや無線通信に利用。
- スイッチを押す力を電気エネルギーに変換し、無線通信に利用。
つまり、「電池が不要、かつ、配線が不要なセンサー」という事です。
下記のような無線センサを利用できます。
なお、非営利団体としてEnOceanアライアンスが2008年に設立されており、EnOcean技術の浸透と発展のために活動されています。
EnOcean技術は2012年に国際規格(ISO/IEC14543-3-10)になっています。
1-b.EnOceanの実績と利用シーン
EnOcean(エンオーシャン)は、欧米では多くの実績があります。
ヨーロッパでは、住宅、オフィスビル、ホテル、病院、学校、歴史的建造物、展示会などの用途で広く利用されています。
特にビルのオートメーションシステムの一部機能として活用されています。
EnOceanは近距離の無線通信という特性上、「設置型の無線センサ」として利用される事が多いです。室内の温度湿度、開閉センサ等のように、設置して利用する使い方が主になるかと思います。
1-c.日本でのEnOcean
EnOcean(エンオーシャン)は、もちろん日本でも利用できます。
当社がEnOceanを扱い始めた2015年は、EnOceanは日本ではほぼ無名で、情報も殆どありませんでした。ですが、今では日本での利用実績は増えており、知名度も増しております。今後も引き続き日本市場で成長していく事が想定されています。
なお、日本におけるEnOceanの無線周波数帯は、免許の必要がない特定小電力無線(928.35MHz帯)が割り当てられています。
日本国内での無線標準規格「ARIB STD-T108」に準拠しています。
無線の到達範囲は、視認性で建物内では30m、自由野では300mぐらいが想定されます。ただし、設置場所の状況によって変動します。
当社は、2015年からEnOceanを活用できるIoTサービスを運営しています。ぜひご確認ください。