完全独立型IoTシステム(旧)

公開日:2016年3月10日

更新日:2021年4月14日

2021年4月:現在の最新版は「オフグリッドG/W」になります。


自然エネルギーのみで全機器が稼働するIoTシステムのご紹介です。

本ページの情報は現在ご提供しておりません。

無線センサー技術「EnOcean」と、太陽光発電で稼働するIoTゲートウェイ機器を使います。完全に自然エネルギーのみで稼働し、外部接続のケーブルが存在しないIoTサービスです。
自然エネルギーにこだわったシステム構成となり、電源を確保できない場所でのセンシング用途に利用できます。

1.想定される用途

用途内容
屋上菜園での温度管理屋上の温室内の温度、湿度を計測したい場合
無人店舗での来客通知電源がない無人の路面販売店舗での来客通知ボタン
害獣の捕獲用ゲージの開閉害獣の捕獲用ゲージの開閉を迅速に検知したい場合
廃屋内の監視電源がない廃屋内に人の立ち入りがないか監視したい場合
無人島からの連絡無人島への漂着者に対する連絡ボックス

2.完全独立型システムの概要

当社では、エナジーハーベスト無線技術「EnOcean」の無線センサーを使ったIoTサービスを提供しています。サービスで利用する「IoTゲートウェイ機器」は給電が必要である為、通常はACコンセントから給電を行います。

今回用意したシステムでは、IoTゲートウェイ機器への給電も太陽光パネルから取得した自然エネルギーを利用する仕組みになります。

システムの概要図は下記になります。

manage-full-independence-from-power-drawing

無線センサーはEnOceanセンサーを利用し、IoTゲートウェイ機器は太陽光から電源を確保しSIMでインターネットに接続します。

外部から接続するケーブルは一切不要となる「完全独立型システム」となります。

  • センサーとIoTゲートウェイ機器の通信は、928.35MHz帯の特定小電力無線となります。
  • IoTゲートウェイ機器のインターネット接続は、SIMを利用します。
  • 電源ケーブルは不要です。

よって、電源を確保できない場所で、かつ、既設のインターネット接続経路がない場所で、無線センサーを活用できる事になります。

3.利用できる無線センサー

利用できる無線センサーは下記となります。

利用するEnOceanセンサは無線で通信を行う為、配線は不要です。センサーは軽量ですので両面テープなどで容易に設置できます。

4.太陽光で稼働するIoTゲートウェイ機器

太陽光発電で稼働するIoTゲートウェイ機器(プロトタイプ初号機)は下記になります。

01-1

太陽光発電を利用します。防水ケースの中に、IoTゲートウェイ機器、バッテリー等が格納されています。

03-1

パネル角度は調整できますが、このプロトタイプ初号機は持ち運びをしたい為、フレーム設計をコンパクトにしたり、タイヤを付けています。

プロトタイプ初号機のスペック概要は下記になります。

No項目重量内容
1ソーラーパネル2.8kg30W 単結晶
2バッテリー11.3kgLONG 12V36Ah ディープサイクル
3コントローラー0.9kgMPPTチャージコントローラー
4マイコンEnOcean IoTゲートウェイ機器
5格納ケース1.7kg防塵防水対策

結構重いですが、タイヤを付けている為、滑らかなアスファルトなどであればスムーズに持ち運びできます。

プロトタイプ初号機であるため、無日照での担保日数は見込みで2.5~3日間程度となります。

日照が良い場所に常時設置できる環境がない為、まだフル充電は出来ていません。そのため、無日照での実質稼働期間は計測できていません。

実測ベースでは、日照3時間程度で、約18時間の稼働を確認しています。(2016/05/04 に測定)

all-solarenergy-prototype

5.現状と今後

本システムの現状は、2016年3月にプロトタイプ初号機が完成した状態となります。一定の気象条件や環境条件で一定期間の継続稼働が出来る事は確認できています。

今後、機会があれば、このようなコンセプトのサービスを開始したいと考えています。